平安から人気の藤色と高貴の象徴である紫色の組み合わせ!不安・緊張を和らげる和色[藤紫]

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北海道富良野市のラベンダー畑は世界的にも有名で、海外からも多くの観光客が訪れます。ラベンダーは早咲きのものでは6月下旬から開花し、7月中旬に最盛期を迎えます。最も美しいラベンダーのじゅうたんを見ることができるのは、そのころです。富良野ではラベンダーを精油、ポプリ、ドライフラワーなど、さまざまな形で楽しめます。

ラベンダーの花には品種によって白色やピンク色のものがありますが、青紫色が一般的です。ラベンダーの青紫色は、日本の伝統的な色を意味する和名で「藤紫色」に相当します。藤紫色とは、藤の花のような明るい青紫色のことです。平安時代から女性に人気の高い藤色と、高貴な色の象徴である紫色を組み合わせた色名で、藤色よりも紫色が強い色を指します。藤紫色は明治期の文学作品や美人画などに数多く見られることから、明治文化を代表する色名の一つといわれています。ラベンダーエキスを加えた富良野のソフトクリームやスイーツ、ドリンクなどは、色と香りを楽しめるとあって観光客からも人気です。

ラベンダーはアロマテラピーにおいて最も頻繁に使われる精油です。用途が広くて刺激も穏やかなため、万能精油と呼ばれています。ラベンダーには鎮静作用や神経を安定させる作用があります。東北大学の研究では、ラベンダーの香りを含んだシートを30分貼ったところ、副交感神経が優位になったという報告があります。副交感神経とは、自律神経の一つでリラックスしているときに優位になる神経のことをいいます。副交感神経を優位にすることで、全身の緊張がほぐれて眠りにつきやすくなります。

眠りが浅い人やリラックスしたい人には、ラベンダーの香りがおすすめです。寝る前にアロマを焚いたり、日常的にラベンダーの紅茶を飲んだりするだけで副交感神経が優位になり、リラックスすることができます。

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